これはベリーズに来る前からの課題でした。
日本みたいに固めるテンプルがあれば簡単に作れるけど、
手に入らない途上国で日本から持ってきた固めるテンプル
を使うのは意味ないし。
ワークショップで参加者に自分のためのキャンドルを作ってもらう |
そう考え、最初に思ったのは固めるテンプルを作ること。
固めるテンプルはステアリン酸などの高級脂肪酸である。
と言うことは、ステアリン酸を作ればいい。
ステアリン酸を多く含むココナッツオイルを鹸化して、
脂肪酸塩に酸を加えて、高級脂肪酸を遊離する。
実際に、廃油石鹸に水酸化ナトリウムを加えた後に、
酢酸で遊離する方法は本で掲載されている。
あとはこれが、固めるテンプルとして利用できるのか?
そんなことを考えても、結果は出来ませんでした。
水酸化ナトリウムが手に入らないし、それを作る薬品をない。
難しいことを考えすぎました。
答えはいたってシンプル。
廃油にキャンドルを混ぜればいいだけ。
そんなわけで、キャンドルを添加する廃油キャンドル作りを開始。
問題点は配合比。
いくつかの配合比でキャンドルを作成した結果わかったことは、
容器に入れて使用するなら、配合比はさほど問題ない。
試作番号1~5 |
燃焼実験 |
簡単に配合比の影響を説明すると
キャンドルが多いと、廃油キャンドルは普通のキャンドルと変わりなし。
廃油が多いと、柔らかい上に表面にぬめりが出る。
また燃焼時にはロウソクの火で簡単に液体に戻る。
自分はキャンドルは極力使いたくなかったが、
中途半端な廃油キャンドルは嫌だったので、
配合比を廃油6:キャンドル4にした。
キャンドル自体に凝固作用に差があるために、キャンドルの種類によって、
キャンドルの添加量を多めにすることもあり。
《廃油キャンドルの作り方》
1.廃油をコーヒーフィルターでろ過する。
2.キャンドルを入れる容器を準備する。
(空ビン、クリップ、紙ナプキン)
3.廃油とキャンドルを混ぜる。
4.エッセンシャルオイルやクレヨンを添加する
5.容器にキャンドルを流す。
まあ、工程はいたって簡単です。
ポイントは
・キャンドルで固めること
・着色は出来るだけクレヨンより色つきキャンドル
クレヨン無添加、キャンドルの色で着色 |
なかには、キャンドルで廃油キャンドルを作ることはエコじゃないというかも。
今回は、下水施設もない地域で流しに捨てられる廃油を有効利用することが目的。
またキャンドルも基本的には使われなくなったキャンドルを再利用。
どの家庭にも要らなくなったキャンドルがある。
コンセプトは『廃油×廃キャンドル=エコキャンドル』。
材料と作品 |
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